「人は死なない」の矢作直樹先生著の「人は死なない。では、どうする?」を読みました。
あらすじ、感想レビューをまとめました。
目次
人は死なない。ではどうする?の概要
「人は死なない。ではどうする?」には医師の矢作直樹さんと気功家の中健次郎さんの対談が収録されています。
矢作直樹プロフィール
1956年生まれ。神奈川県出身。
1981年、金沢大学、医学部卒業。
2001年、東京大学大学院医学系研究科、医学部救急医学分野教授、および医学部附属病院救急部・集中治療部部長。
現在に至る。
中健次郎のプロフィール
1956年、和歌山県出身。
1986年、日本の鍼灸師免許を取得後、北京中医薬大学、北京大学などで中国伝統医学、中国古典哲学を学ぶ。
その後、世界各地の聖地を巡礼。
2004年の帰国後、熊野を拠点に全国各地でセミナーや合宿を開催。
前作、「人は死なない。」の内容を踏襲した作品で、魂の永遠性や、死後はどうなるかなど、人の生死やそれに関わる疑問について、矢作直樹氏、中健次郎氏が語り合っています。
「人は死なない」の中で、矢作直樹氏は中健次郎氏の気功合宿に参加していたことを話していました。
それが縁でこの対談が実現したそうです。
人は死なない。ではどうする?の目次
第一章:生とは何か?死とは何か?
第二章:病気とは何か?老いとは何か?
第三章:人は死んだらどこへ行くのか?
第四章:見えないものの世界
人は死なない。ではどうする?の感想
気功について
前作の「人は死なない」でも気功のお話が出てきました。
気功によって意識していないのに体を動かされた話や、パーキンソン病が治った方がいた話など大変興味深いものでした。
俄然、気功に興味が出てきましたね。
今回は中先生の話もたくさん語られており、気功についての知識を深めることができました。
チベット鳥葬について
中先生が見た、チベットの鳥葬のお話も大変興味深かったです。
山の中腹に八~十畳くらいの広さの石の台があるんですね。
その上に死体が置かれます。
チベットでは、魂の抜け出た肉体を単なる物質として扱いますから、死体解体人がその死体を解体するわけです。
(中略)
そして死体解体人がその場を離れると、ハゲワシがワーッと集まってきて、死体をつつき、あっという間に皆食べてしまいます。
ハゲワシが食べ残した小さな破片は小鳥がやってきて綺麗に食べます。
チベットはそもそも木材資源が非常に少なく貴重品ですから、遺体を燃やすようなことは少ないんです。
引用:人は死なない ではどうする?
この遺体の処理方法、素晴らしいと思いました。
やはりチベットでは、魂と肉体は別という概念があるのでしょうね。
ヨーロッパでは遺体を大事に埋葬して土に埋めます。
日本では死んで少ししてから火葬してお骨にします。
日本でも死んですぐに遺体を処理する方法を取っているところから、
日本でも「肉体と魂は別」という、チベット寄りの価値観があるのではないか?と思いました。
それは表面的には出ませんが、潜在意識レベルであるのかもしれない、と。
海に骨をまく、海洋散骨などもありますよね。
こちらには最後に土となり、水となりして地球の一部として帰っていくという目的があると思います。
が、人間は生き物の命をいただいて命をつないできたわけなので、それを生き物に食べてもらう、というのは理にかなっているし、究極の還元だと思いました。
中国の気功家について
このお話は非常に興味をそそられました。
気功大国、中国の中でもトップレベルの人たちの話です。
李和先生という中国の気功師は、大腿骨骨頭が壊死していた退役軍人さんを気功で治したそうです。
気功治療をしたところ、その人は歩けるようになった、とのことでした。
しかしレントゲンを取ると、やっぱり大腿骨骨頭が壊死していたそうです。
肉体は破壊されているのに、体は動くという何とも摩訶不思議な状況。。
肉体と魂、気力は別ものである、この2つが合わさってこそ、人間が成り立っていると感じさせられるエピソードでした。
まさに病は気から、ですね。
また別のY先生のエピソードも印象に残りました。
チェルノブイリ原発事故で放射線を浴びて白血病のような症状に苦しんでいる女性を気功治療した時の話です。
Y先生が彼女の頭に手をかざしたところ、頭からどす黒い煙のようなものがぶわーっと立ち上がったのだそうです。
この治療を一週間続けた後、この女性はすっかり元気になったのだとか。
こんな煙を見たら度肝を抜かれるでしょうね…
気功家には「邪気」を可視化する能力もあるのですね…
まとめ
「人は死なない ではどうする?」のレビューをお送りしてきました。
前作は矢作直樹先生の個人的体験が主軸、今回は矢作直樹先生と気功家の中健次郎先生の対談ということで、以前よりも中先生のエピソードが多く盛り込まれていたと思います。
前作を読んだ時に、中先生の気功のお話は強く印象に残っていましたので、今回は気功の話が多めで、期待通りの作品でした。
実際に医師として第一線にいる矢作直樹先生が、人の生き死にに関して説明のつかない状況がある、と仰っていることに非常に意義を感じます。
気功、降霊術、となんでもやってみる精神の矢作直樹先生の好奇心は素晴らしいと思いました。
この本は2012年の発行なので、当時の矢作直樹先生は56歳。
なのに本の近影はすごく若く見えるんですね。
医師として非常に忙しく働き、一時期はほとんど寝てなかった、とのことで、
睡眠不足は老化の大敵なのに、驚きです。
その若さの秘訣は好奇心だったり、色んなことに興味を持ち、探究しつづける気持ちなのではないかと僭越ながら思いました。
本の中ではハゲたらどうしよう?老いたらどうしよう?と極力気にしないことが最善の健康法、と語られていたので、若くいようとは思われていないようですが^_^;
また続編が出ることがあったら読みたいと思います。